「発掘調査速報」カテゴリーアーカイブ

藤島城跡第7次(2018年6月4日~6月8日)

遺構の存在を確認するための検出作業をしています。ジョレンという道具を用いて表面を削り、土の色や質の違いなどを観察しています。

遺構検出後、ドローンを用いた写真撮影を行いました。調査区は、赤線(破線)で示した部分です。

調査区を真上から撮影しました(写真上が西)。黒っぽい部分を遺構と考えています。また、白い石の集まりが規則的に並んでいます。建物の柱穴だと思われます。


川前遺跡第5次(2018年6月4日~6月8日)

6月6日から発掘調査を開始しました。重機が入る前に調査区の試し掘りをして、奈良・平安時代の遺構面までの深さを確認しています。

調査区南側の様子です。いくつかの場所で試し掘りしています。

試し掘りが終わった穴です。遺構と考えられる黒っぽい土色変化と、古代の土器が見つかりました。


藤島城跡第7次(2018年5月28日~6月1日)

藤島城跡の調査が始まりました。庄内農業高等学校の敷地内に新しいライスセンターを建設する予定地が対象です。初めに、調査する範囲をロープで設定しました(赤線で示した範囲)

バックホウにて、表土を取り除いていきます。土の色や質を確認しながら、慎重に掘り下げていきます。


整理室からこんにちは 速報会直前特集3(八幡一遺跡第2次)

八幡一遺跡第2次(川西町)では、平成26年度の第1次調査区に隣接する地点で調査をおこないました。
◆今年度の調査の様子はこちらからどうぞ◆


第2次調査区の空撮写真です。狭い範囲でしたが、井戸が多数見つかりました。ただし水が湧くものは少なく、本当に井戸だったのかどうか検討しなければなりません。


第2次調査で見つかった井戸です。深さは3mで、掘り上げるのがとても大変でした。図面を作成するのも大変なので、デジタルカメラで撮影した写真を使って3Dモデルを作成しました(写真右)。専用のソフトが必要ですが、今後普及していく技術だろうと思います。


第1次調査(平成26年度)で見つかった須恵器小型壺の底部破片です。底部に『佛法爲』と刻まれています。9世紀前半頃の土器であり、近くに仏教に関する施設があったことをうかがわせる出土品です。


整理室からこんにちは 速報会直前特集2(山形城三の丸跡第20次)

国道112号の拡幅工事に伴う山形城三の丸跡の発掘調査は、大手町から城北町にかけての東西に長い範囲を平成23年度から毎年実施してきました。
◆今年度の調査の様子はこちらからどうぞ◆


各調査区からは陶磁器を中心に多くの遺物が出土しており、現在は磁器の接合作業を進めています。


接合作業を終えた瀬戸美濃の陶器の一部です。奥は17世紀の天目茶碗と小型天目、18世紀の腰錆碗、手前は16世紀末の折縁皿です。


肥前の陶磁器も多く出土しました。奥は16世紀の青磁碗、16世紀末~17世紀初の皿、17世紀後半~18世紀初の刷毛目碗、手前は17世紀半~18世紀の染付です。
陶磁器類はおおむね16世紀末~20世紀初までの様々な産地や種類のものが大量に出土しました。整理作業を進めていくことで、当時の習俗や流通など暮らしの一端が見えてきました。


整理室からこんにちは 速報会直前特集1(野田遺跡・下中瀬遺跡)

「山形県発掘調査速報会2017」の開催がいよいよ今週末に迫ってきました。当センターからも今年度に発掘調査した遺跡の発表があります。そこで、今週はそれらの遺跡の整理作業の様子をご紹介したいと思います。

野田遺跡・下中瀬遺跡(遊佐町)では塩づくりに使われた土器や、斎串(いぐし)と呼ばれる木製の道具が多く見つかりました。
◆今年度の調査の様子はこちらからどうぞ◆


下中瀬遺跡では製塩土器の接合作業をおこなっています。製塩土器は海水を煮詰めて塩をつくるために使われた土器です。熱を受けているためもろく、バラバラの状態で出土するので、接合する面を探すのも大変です。


接合するものはチャコペンシルで印をつけたり、洗濯ばさみで仮どめをします。全体の形が見えてきたら、径などを計りながら接着剤でくっつけていきます。


こちらは野田遺跡で出土した斎串(いぐし)です。土坑の中からまとまって出土しました。斎串は古代のお祭りの道具で、頭部を山形に加工したり先端部を尖らせたりしています。

 

 


野田遺跡・下中瀬遺跡(11月27日~11月29日)


今週は天候にも恵まれ、井戸枠の隅柱や横木などを取り上げました。約1,000年前のものですが、取り上げてもしっかり形を保持していました。


井戸枠材の取り上げと共に、重機により調査区の埋戻し作業も行いました。最終週の鳥海山は中腹までもう真っ白です。


調査最終日に、最後に取り上げた大型の井戸枠材や発掘器材などをトラックに積んで調査が終わりました。半年間、炎天下の日も雨、雪の日も働いてくださった地元作業員の皆さん、ありがとうございました。


同じく調査最終日には、事業主体の国土交通省酒田河川国道事務所の担当者の方に埋戻し状況を見ていただき、現地引き渡しも行いました。今後は、上山市のセンターに戻り、出土品の洗浄や注記、復元、図面作成をして、両遺跡の実態をより明らかにしていきたいと思います。


野田遺跡・下中瀬遺跡(11月20日~11月24日)


今週は調査区の微地形を探るため、阿子島功山形大学名誉教授を調査指導でお呼びし、遺跡の基本層序(地層)などを検証しました。その結果、井戸跡や包含層から火山灰が認められ、当時の遺跡の立地や古環境などが分かりました。


井戸枠内の埋土の中から、白色粘土層が発見されました。青森県の十和田火山から噴出した火山灰土(西暦915年か)と考えられます。


今週は井戸跡の井戸枠材も取り上げました。写真は縦板を外し、隅柱と横木がほぞ穴で組まれた状態です。今から1,100年前のものと考えると、調査をしていても大変感慨深いものがあります。