「2017(H29)年度」カテゴリーアーカイブ

野田遺跡・下中瀬遺跡(7月24日~7月28日)


野田遺跡の排水作業の様子です。
週末の集中豪雨により調査区が水没しました。
深いところは排水ポンプを総動員し汲み上げ、排水ポンプが入らない浅いところは作業員が柄杓(ひしゃく)で水を汲んでいます。


下中瀬遺跡の上層で検出された長方形状遺構です。
長さ約2mの平面形が長方形の長大な遺構が発見されました。
遺構の壁や底面付近には炭が充満し、周辺からは古銭(写真奥の箸のところ)が出土しました。形状や埋土の様子からお墓などの可能性もあります。


下中瀬遺跡は上層(ブルーシート部分と写真奥)と下層の2面の遺構検出面があることがわかり、今週は調査区西側(写真奥)にて上層の調査が終了したため、下層の遺構検出を行いました。


八幡一遺跡第2次(7月24日~7月28日)


西側調査区全体の写真を撮るために、土の表面を削ってきれいに掃除しています。


井戸跡と思われる遺構(いこう)の掘り下げを始めました。
当初の予想とは違い、かなり深くなりそうです。


この写真で掘り下げている遺構は、当初は井戸として掘ったものを途中でやめていることがわかりました。それでも深さは1.5mを超えています。


八幡西遺跡第2次(7月24日~7月28日)


今週も初日から2日連続の雨休み。
このパターンは7月でもう3度目です。
水はけの悪い低地はまた冠水してしまいました。


水中ポンプの24時間排水により、翌日には水位が下がりました。
電柱から引いた仮設電源に大いに助けられています。


週の半ばからは約600個の柱穴(小穴)の掘り下げを始めました。
調査も終盤を迎えています。


山形城三の丸跡第20次(7月18日~7月21日)


遺構の精査がはじまると、様々な作業を同時進行で行います。
調査区中央では遺構の掘り下げと平面図の作成、壁面では断面図の作成を行っています。


石組の水場遺構から17世紀初頭の肥前陶器の皿が出土しました。
他の遺構からも同様の皿が出土しています。


野田遺跡・下中瀬遺跡(7月18日~7月21日)


野田遺跡の一番南側の調査区(南区)の全景写真です。
南区では、写真手前が黒色土の低湿地、写真奥が微高地となっており、微高地の黄色地山土の上で大型の土坑などが複数発見されました。


下中瀬遺跡の溝跡の精査状況です。南北に延びる大型の溝跡で、調査区東側を流れる高瀬川に並行しています。時期は平安時代と考えられ、集落を区画する施設などの可能性もあります。


下中瀬遺跡の土坑の精査状況です。平安時代の土器がまとまって出土する浅めの土坑で、ゴミ捨て穴と考えられます。


八幡一遺跡第2次(7月18日~7月21日)


今週は雨で崩れた調査区壁面部分の補修から始めました。
梅雨の時期は水との戦いになります。


ようやく遺構を掘る作業が始まりました。
写真は、後世の撹乱を除去して、その下に残された遺構を出している様子です。
見つかった遺構は、土坑と思われるものが2基と柱穴1基です。


八幡西遺跡第2次(7月18日~7月21日)


今週は高所から写真を撮影するため、調査区内に移動式足場を設置しました。安全を確認しながら、有資格者が慎重に組み立てていきます。


昨年度の1次調査と同様、今年度も10棟以上の掘立柱建物跡が見つかっています。この建物跡は構成する全ての柱穴で柱の根元がそのまま残っていました。


こちらは3週前にお伝えした、溝(水路)に取り付く木組遺構の続報です。外周に側柱(がわばしら)が方形に巡るほか、内側にも柱筋の交点に2本ずつ柱が残っていました。内側の柱は床を支える床束(ゆかづか)でしょうか。


山形城三の丸跡第20次(7月10日~7月14日)


今週から遺構の精査をはじめました。
石を組んだ水場や石の層を掘り下げた土坑が見つかっています。


石の層を掘り下げた土坑のひとつです。
大小の石と砂の固い層の上に、炭化物を含んだ黒い土や小石と砂が混ざった土が堆積しています。
層の違いがよくわかる遺構です。


野田遺跡・下中瀬遺跡(7月10日~7月14日)


野田遺跡では、調査区西側の微高地部分の面整理を行い、遺構の外縁に白線を引いています。建物の柱穴や溝跡、井戸跡、ゴミ捨て穴と考えられる土坑(どこう)などが集中して発見されています。


調査区東側の低地部との境には、直径1m前後の土坑群が認められる場所があります。土坑からは、廃棄された土器片が多く出土しています。


下中瀬遺跡の調査区中央部では、炭化物を多く含む土坑などが確認されています。土層を観察する部分を残しながら調査しています。


八幡一遺跡第2次(7月10日~7月14日)


今週で重機による作業は終了しました。
今回、5基の井戸跡と近代の溝跡と思われる遺構が見つかりました。


土層の堆積状況を確認するために、調査区壁面をきれいに整えています。


重機で掘った部分をジョレンという土を削る道具を使ってきれいにしていきます。この作業をすることで、遺構の輪郭がはっきりしてきます。