秘宝No.1
遺物名 手付有孔中空円面硯 てつきゆうこうちゅうくうえんめんけん
出土遺跡 西町田下遺跡(米沢市) 平成8年度調査 
博士

上からみた画像です。

硯面径118mm、器高44mm

楢崎彰一氏(名古屋大学名誉教授)によって命名されました。
博士

横からみた画像です。

 はそうを扁平にして口縁部を硯面でふさいだ様な形態をしています。
 肩部及び中央部にていねいな櫛描波状文が巡っています。焼成も堅緻で優品であります。7世紀末ごろの製作と考えられますが、国内での類例はまだありません。
秘宝No.2
遺物名 人面墨描土器 じんめんぼくびょうどき
出土遺跡 上高田遺跡(遊佐町) 平成8年度調査 
博士
 口径140o、底径71o、器高136o
 上高田遺跡には幅約15m、深さ約2mの河川が蛇行して流れていました。そこから平安時代初期、9世紀を中心とした土器や木製品といった遺物が大量に出土しました。この人面墨描土器も河川跡から出土しています。口縁部内側の一部に煤(すす)が付着し、外面にも煤垂れが見受けられます。
 また、大量の墨書土器、人形(ひとがた)、呪符木簡などのほか古代の稲の品種を記した木簡や人名を列記した木簡が出土しており、官衙的色彩が強い遺物が多く、律令祭祀がすぐ近くで行われていたことが分かります。上高田遺跡の東約500mには河川跡と柵列を伴う集落跡である石田遺跡があり、関連が注目されます。
赤外線撮影
博士  赤外線撮影した展開写真です。人面が4面あることが分かります。人面墨描土器は県内では俵田遺跡、横代遺跡、今塚遺跡などで出土しています。
 人面は『漢神』を表し、穢れを払う律令祭祀に使用されたものです。
秘宝
No3
遺物名 人面墨描土器 じんめんぼくびょうどき
出土遺跡 今塚遺跡(山形市) 平成5年度調査
博士この資料は、二人の人物が墨描された赤焼土器の高台付杯です。口径160mm、器高71mmの大きさで、約3分の1ほどの残片となっていました。出土地点は建物跡からやや離れた溝跡(SD377)で、共伴の遺物から9世紀中ごろ(平安時代前期)の年代が考えられます。土器に描かれた図柄は、烏帽子様のかぶりものを付け、手には呪符をはさんだ細長い棒を持っています。また、土器の内面には、「一等書生伴」他の文字が3ヶ所で認められます。



秘宝
No4
遺物名 四ツ塚遺跡出土土器
出土遺跡 四ツ塚遺跡(河北町) 平成10年〜13年度調査
博士
 平成10年から13年度まで行われた発掘調査で出土した遺物です。遺構は竪穴住居跡などが検出されており、写真の遺物は当時の集落で使われていたものです。

8世紀末から9世紀初め

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